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Litespeed Vortex (2007/3-)


チタンフレームに惚れ込む

 サブマシンをサブというには贅沢なライトスピード・タスカニーにして約1年間乗ってみたところ、これが想像以上にいいフレームでした。もちろん良く出来たカーボンフレームが素晴らしいことはC40で承知しているつもりです。でも、少なくとも自分の脚力で乗るうえでは、重量が多少重めなこと以外に、タスカニーがカーボンフレームに劣っている部分はほとんど感じられませんでした。
 結局、通勤や街乗り、ロングランはもちろん、クラブランだろうがレースだろうがタスカニーで参加することが多くなり、C40に乗る機会がますます減ってしまいました。じつに勿体ない話です。でも高価なカーボンフレームはやっぱり気を使うものなのです。
 ここでまたまた頭の中で悪魔が囁き始めます。
『だったらロードはライトスピード1台に絞り込んでしまえばいいじゃないか』
 たしかに合理的な案です。ただ本気のレースにまで使おうとすると、タスカニーはサドルとハンドルの落差が今一歩不足気味。そのへんはどうするか…って、ようはコロラドサイクリストに在庫が残っている49サイズのヴォーテックスが私を呼んでいるわけです(笑)。
 ライトスピードは07モデルから大幅にラインナップが縮小され、アルティメイトやタスカニーは無くなるしヴォーテックスもコンパクトのみに整理されてしまいました。手っ取り早く言えばスローピングフレームだけに絞り込まれてしまったということ。私個人的にはロードレーサーのフレームはホリゾンタルが好きなので、06ヴォーテックスのサイズの合う在庫が4割以上ディスカウントされた状態で売りに出ているというのは、目の前にぶら下がったご馳走状態といっていいでしょう。
 こうなると後は金勘定の問題。C40とタスカニーのフレームや家でダブついている余剰パーツを売って…と皮算用をしてみると、まあ、買えないこともなさそうです。だったらこのチャンスを逃すな! ということで、1年ぶりにコロラドサイクリストのウェブページでポチってしまいました。
 カードさえ問題なければコロラドサイクリストの仕事の早さはタスカニーの時で経験済み。今回も1週間かからずに箱詰めのフレームが届きました。

縦長の菱形断面でかつ大胆なホーン型加工が施されたトップ/ダウンチューブが印象的だが、他の部分もヘッドチューブ以外は全て異形断面を採用する
06モデルから徹底的にシェイプアップされたエンドまわり。ディレイラーハンガーがリプレイサブルになったとはいえ本当に大丈夫なのか? と思うほど
正面のマークを残し削り込まれたシートクランプは見た目は凄いが40gと結構重い。カンパのシートポストに付属するアルミ製クランプが24gなのでそちらに交換

フロントフォークは物々交換?

 今回はフレーム単品の購入だったので、フロントフォークは別途用意する必要があります。ただこれにはヴォーテックス発注以前からいろいろとやりとりがありました。
 まずタスカニーにはイーストンの超軽量カーボンフォークのEC90SLXがついていたのですが、これが自分的にはやや柔らかい感触。できれば05モデルまでは純正フォーク扱いだったリアルデザインに交換してやろうかなと思っている最中でした。
 ところがそこへクラブ員仲間のY田部さんから面白い提案が。Y田部さんは彼女用にBMCのロードレーサーを組むことになったのですが、できればそれにEC90SLXを使いたいとのこと。ついてはY田部さんが所有しているリアルデザインのシグネイチャーHPと私のEC90SLXを交換しないかというのです。同価格帯のフォークでもあり、私としてはまったく異存無し。即OKしました。
 またヴォーテックスを組んでいる段階でタスカニーも走行可能状態にしておきたかったので、BMCに付属のイーストンEC70も別途私が引き取ることに。身の回りに物欲系自転車乗りのお友達がいるとじつに有り難いです。って、他人のことは言えないのですけどね。
 フロントフォークの用意さえできれば、あとはC40についているパーツと若干の買い足しで組み上げることが出来ます。しかしこの時期は匿名R恵さんのMTBを組んだり、その関係で自分のMTBのフォークを交換したり、さらにタスカニーのフォーク交換を事前にやっておかなければならなかったり。ヴォーテックスはフレームのまま1週間ほど部屋の飾りになった後、やっと形にすることが出来ました。
 ちなみにボトルケージやペダルを取りつけたレース使用状態の重量は約7.5kg。驚くほど軽いわけじゃないですが、いわゆる飛び道具を使わない状態での数値ですから金属フレームとしては上出来じゃないでしょうか。
写真だと分かりにくいがチェーンステーは左側は断面形状が横方向に扁平となっている。シートステーは潰し加工が施されていて中間部分が薄い形状
組み上げ直後の姿。当初は50/36Tのコンパクトクランクで組んでいたが後に52/39のウルトラトルクに交換
ヴォーテックス完成直後の記念写真。さすがにライスピ3台というのは贅沢すぎるのでタスカニーはフレームを売却。パーツは匿名R恵さんから引き取ったKG281に組んで通勤車とした

やっぱり固いヴォーテックス

 とりあえずのんびりペースから乗り始めてみると、当たり前のことなのでしょうけどヴォーテックスはタスカニーよりもかなり固いフレームでした。一部の掲示板では『タスカニーよりも良く進むのに乗り心地はむしろいい』と言われていたりします。たしかに突き上げに関しては極端な固さは感じさせないので、タスカニー以上は言い過ぎにしてもそう大きくは変わらない乗り心地ではあると思います。
 しかしペダリングに対する踏み応えは相当に固い感触です。踏めば踏んだだけ進むかわりに、疲れてきたら一気に脚に来そうな印象。正直言って自分の脚で乗りこなせるのか心配になります。そういう意味ではC40の方がずっと優しいフレームだったような気がします。
 とはいえ今更後戻りはできないので、乗りこなすよう努力するしかありませんね。まあ、頑張ることにしましょう。

その後

 07年春のツール・ド・草津から始まって、マスドレース、エンデュランス、ヒルクライム、ロングラン等、色々なシーンで乗ってみると、このヴォーテクス、評判どおりになかなか良いです。最初は固くて脚にくるかなと思った乗り味も慣れてみると意外なほど身体に優しく、オーバー200kmを走ってもあまり辛くなりません。そのくせ進み具合も自分程度の脚では文句ないレベル。本当に買っておいて良かったと思えるフレームでした。
 装着パーツに関しては、当初テーパーBBのRecord CT(50/36T)で組んでいたクランクを、一時期Record・ウルトラトルク(52/39T)に変更。しかし登りの多いコースでは脚力の方が音を上げそうだったこともあり、結局Record・ウルトラトルクCT(50/36T)でコンパクトに戻しました(笑)。
 また沖縄や富士スピードウェイなどのような高速区間があるレースにも出ることがあるので、本番用ホイールとしてボーラG3を奮発。さすがに新品は手が出ないので程度のいい中古品を譲ってもらったわけですが、実際にレースで使ってみるとコイツの効果は絶大でした(成績にはあまり結びついてませんが)。当然のように絶対重量も軽くなり、メーター、ペダル付き、旧型純正スキュワー使用の状態でも7kg切り。サドルやハンドルなど軽量化の余地を結構残した状態でこの数値ですから、金属フレームもまだまだ捨てたもんじゃないです。

FrameLitespeed Vortex('06 490mm)
Front ForkRealdesign Signiture HP
SeatpostCampagnolo Record(31.6mmφ)
StemDeda Newton26(90mm) Deda Zero 100(100mm)
Handle BarDeda 215 Anatomic(420mm) Deda Zero 100 RHM(420mm)
Head PartsChris King
LeverCampagnolo Record Ergopower Control Lever
BrakeCampagnolo Record D Type
Bottom BracketCampagnolo Record Campagnolo Record UT
CrankCampagnolo Record CT(170mm 50/36T) Campagnolo Record UT(170mm 52/39T)
Campagnolo Record UT CT(170mm 50/36T)
Front DerailleurCampagnolo Record CT Campagnolo Record
Rear DeraillerurCampagnolo Record
Rear SprocketCampagnolo Record(12-25T/13-26T)
ChainCampagnolo Record
Bottle CageCampagnolo Record/OGK RC-6
Wheel / Tire 1Campagnolo Bora G3 / Continental Competition Campagnolo Bora Ultra / Vittoria Corsa Evo-CX 28-21
Wheel / Tire 2Campagnolo Eurus(1st gen.) / Michelin Pro2Race(23c×700)/Michelin A1 Campagnolo Eurus(2nd. gen.) / Michelin Power Race
SaddleSele Italia Flite Transam TIOGA Spider Twin Tail2
PedalTime RXS Carbon Ti
Bar TapeDeda
SpeedometerCampagnolo Ergobrain 10 Cateye Strada Cadence Garmin Edge 500 Garmin Edge 130
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