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Panasonic FCT28 (2009/8〜1010/6)


ウチにやってきた状態のFCT28。これがほぼ水平状態なのでトップチューブは結構スローピングしている
トップチューブには結構ガリった傷が
定番のチェーン落ち傷とタイヤの擦れ傷
チェーンステーには立て掛け傷? 黒だから目立つ
フロントフォークは今となっては重量級の513g
フレーム単体重量は1400g
非塩素系リムーバーはやはり自称“強力”だった
重ね塗りが溶けたら下からこんなマークが出現
塗装に傷をつけてリムーバーを塗ったが効果無し
塗料屋で買ってきた定番のナトコ製「スケルトン」
さすが業務用。瞬く間に塗装が浮き上がってくる
BBまわりにもたっぷりと塗りつける
キレイに塗装剥離できたがスッピン肌は今一歩
Snap-onのサンドブラスターに収まったフレーム
とりあえずプシューっとやってもらう
みるみる表面が梨地に変わっていくのが面白い
ということで出来上がったフレーム
エンドは気持ちの問題でマスキングしてみた
ヘッドチューブまわりの溶接焼けは跡形もなし
ハンガーまわりもキレイに仕上がった
あっという間に組み立て完了
ヘッドチューブのアウター受けは後に調整ネジ追加
ステムはデダのニュートン26
標準装着品なのか正体不明のカーボンフォーク
クランクはコーラスにFSAアルミ5ピン装着
今のところ一番お尻と相性がいいフライトトランザム
何やら技の利いてそうなシートクランプ
後ろもデュアルピボットのブレーキは旧旧コーラス
手元にあったスプロケットを装着。ローは29T!!
通勤車なので今後はレースブレード等を装着予定

ガープの後釜を考える

 引っ越しやら何やらで、それまで4台所有していた自分用の自転車を整理することになった。結果的に残したのはヴォーテックスとガープの2台。自分的にはレースや練習はヴォーテックス、それ以外はガープという使い分けで、これはこれで結構いい取り合わせなんじゃないかと思っていた。
 ところがしばらく自転車に乗らなかった後の通勤では、ガープの12kg弱の重量がちょっと脚に辛くなってきた。部屋への上げ下ろしも結構大変。それに意外なところで家人に評判が悪く、仕方なく手放す憂き目を見ることになった。
 とはいっても、さすがにヴォーテックス1台だけだと、ペダルのことなども含めて使い勝手が悪い。そこでガープに組んでいたパーツを使って、通勤/街乗り用のロードを組むことにした。

やっぱりチタンかな

 例によってオークションで安い中古ロードフレームをウォッチしていると、ちょっと古いパナチタンの手頃なサイズが出品されているのを発見。メインバイクに欲しいとは思わないが、サブバイクだったら申し分ないところ。フォルムが地味なのも、手軽に駐輪するためにはおあつらえ向きだ。食指が動く。
 出品者の説明によれば塗装はそれなりに痛んでいるらしいが、中身がチタンなら錆を心配する必要はないはず。それに以前から一度、自転車のフレームを自分で塗装してみたいなと思っていたから、現状の塗装にはそれほど拘るつもりはない。なので“組む前に楽しめる素材”として落札してみることにした。
 程なく届いたカーボンフォークつきフレームは、プチプチ+柔らかい段ボールのシートに包まれていただけなのにちょっとビックリ。でも中身に輸送中の問題は起きてなさそうだし、塗装のコンディションも一応想定していたレベルといっていい状態。さすがにこのまま組んで乗る気にはならないが、買い物としてはとりあえず納得出来る内容だった。

剥離する? しない?

 さて、塗装するにしても下地はどうしようかなと考えながらしげしげとフレームを眺めてみると、どうも現状の塗装は完全にオリジナルのままというわけでもないようだ。多分、最初からソリッドブラックであることに間違いはなさそうだし、ロゴもオリジナル。しかし、どうやら部分的に補修しているような気配があるのが気になる。
 じつは単に傷が多いだけだったら、表面を軽く荒らして、サーフェーサー、自動車用ラッカースプレー、クリアと自家塗装しようかとも思っていた。以前、匿名R恵さんのエアロライトにビアンキ用カーボンフォークを装着した時も同じようにして結構きれいに仕上がっている。だが補修の際の使用塗料も含め、このフレームは分からないことが多い。そこでちょっと面倒ではあるが、ここはまず完全剥離してみることにした。

 塗装の剥離なんて何十年もやってないので、まずは最近の剥離剤にまつわる情報収集をググってみる。どうやらお手軽に手に入る“強力なんちゃら”は性能が今一歩らしい。だが手っ取り早く行ける近場のホームセンターで売っていたのは、まさしくその自称“強力”のやつのみだった。仕方ないのでとりあえずそれでチャレンジ。
 しかし結果はウェブで得た情報のとおり。ほとんど塗装が浮いてこない。後から補修で塗ったらしい塗料が溶け出してきただけだった。何故か「JAPAN」+日の丸マークやら「www.panabike.com」なんて文字が出てきたけど、パナチの塗装ってこんなの入ってるんだっけ?

 横着はイカンな〜ということで、今度はちゃんとした塗料屋さんへGO! 「剥離剤ください」と言ったら、出てきたのは数十年前に使っていたのと同じ業務用の“スケルトン”だった。やっぱりコレですか。
 で、一度水洗いしたフレームにスケルトンを塗り塗りしていくと、お〜、見事に塗装が浮いてくる。剥離剤はこうでなくっちゃね。
 とはいっても、だたスケルトンを塗っただけで塗装がきれいサッパリ無くなるほど世の中甘くない。塗ってしばらく放置してしてから、PPヒンジで作った自作スクレーパーと真鍮ブラシでこそぎ落とし、さらに塗って…を繰り返すこと数回。なんとかほぼ素地のままのフレームにすることができた。

化粧を落としたら…

 塗装を完全に剥がしてしまったら、ちょっと欲が出てきた。チタンフレームは塗装無しでも錆や腐食の心配をしなくてもいい。だから素地のままにしておけば、汚れや傷に対してあまり気を使わずに済むわけだ。このへんはライトスピードに乗ってて凄く便利に感じた部分なので、だったらこのパナチも…と考えた次第。
 しかしこのパナチのスッピン肌はハッキリ言ってかなり汚かった。まあ、今までチタンフレームを数多く目にしてきているとはいっても塗装を剥離したものを見るのは初めて。だから塗りを前提としたモデルの素地なんてこんなものなのかもしれないが、それにしても溶接の焼け跡はそのままだし、そもそもパイプがまったくポリッシュされていない。なので知らずに見たらただの足場パイプで作ったフレーム…というのは言い過ぎにしても、普通に目にするチタンフレームと較べると激しく安物チックだ。
 それじゃあ、サンドブラスト仕上げにしたらどう? という気持ちになるのも当然の話。個人的にはブラスト仕上げされた梨地のチタンフレームが好きだし、最終的に塗装するにしてもブラストをかけておけば塗装の乗りもいいはず、だよね。

神降臨

 サンドブラストは専門業者に依頼するのが手っ取り早いのだろうが、生憎、思い当たるところがないのでこれもググる。すると横浜方面に持込でブラスト処理をしてくれるところが見つかった。ところが折しもお盆で時期が悪いらしく電話をかけても通じない。そんな時、たまたま知人のレーシングメカ(エンジンつきの方)に会ったので「どこかで自転車のフレームにブラストかけてくれるところ知らない?」と聞いたところ、「ウチのガレージにあるからやってあげようか?」と言ってくれた。神現わる!

 早速スケジュールの擦り合わせをしてS県N市のガレージへフレームを持ち込む。当初はサンドブラスターの中にフレームが入りきるかどうかちょっと心配だったが、案ずるより生むが易し。スッポリと収まり向きを変える余裕もある。これなら問題ナシ。
 さらに仕上がり具合を見る意味もありその場でシュシュッと部分的に処理をしてもらう。最初から梨地仕上げのチタンフレームに較べるとちょっと肌が粗い気もするが、これも問題とするほどじゃない。溶接の焼け跡もキレイに消えそうだ。

 そんなわけでフレームはそのまま預け「暇を見て仕上げてね」とお願いしてきた。が、出来上がったフレームが職場に届いたのはその翌日。じつにスピーディ。まあ、この程度の仕事にそんな時間をかけてはいられないんでしょうけどね。いずれにしても、こちらとしては有り難い限り。感謝感激です。
 もちろん仕上がり具合は文句無し。ムラなくキレイに梨地仕上げになったフレームからは、あの足場パイプのイメージはすっかり抜け、一種独特の存在感を発するようになった。肌の木目はやはり少々粗めだから、難を言えば汚れが目立ちそうという点か。でも見た目の色合いはどことなくミリタリーチックでいい雰囲気。

 そしてフレームのまま放置すること1週間弱。暇ができたところでガープをバラしてパーツを確保し組み立てを始めた。ハンドルまわりはワイヤーまで含めてそのまま移植となるし、ブレーキ、変速機、クランク、BB、ペダルも移し替えるだけ。多少のパーツクリーニングを加えても、作業自体はあっという間だ。
 もちろんガープは20インチの小径車だし、エンド幅が135mmでシマノハブのホイールを組んでいたので、車輪まわりはまったく使い回しが利かない。そこで匿名R恵さんの通勤車に履かせていたレコードハブ+オープンプロの手組ホイールを返還してもらい、それに保険用という言い訳で持っていたコーラス13-29Tスプロケットを装着した。クランクが非コンパクトだから、まっ、いいか。またシートピラーは昔、匿名R恵さんが使ってたコーラスチタンを、ステムは手持ちのニュートン26とし、チェーンだけは手持ちの新品を張ってやることにする。

パナチタンはフニャフニャか?

 かくして出来上がったのが写真の姿。ヘッドチューブのバッジ以外にロゴは入っていないし、フレームはサンドブラストのみの無塗装、バーテープもサドルも黒とあって、タイヤとペダルの色合いを除けばじつに地味〜な仕上がりとなった。このくらいの方が気楽に街乗りできていいよね、と納得(笑)。
 将来的にはカッティングプロッターでロゴでも切り出し、ダウンチューブくらいは何か貼ってやりますかね。そのへんは後々ということで。

 で、早速通勤に使ってみる。知人の間でも自転車関係の掲示板でも「パナチタンは柔らかい」というのが定説となっているようだし、自分的にも通勤車ということである程度のソフトさを期待していた。
 ところが乗ってみるとこれが意外なほどに硬くて驚いた。剛性感についてはよく分かるほど乗れてないとうのが正直なところだが、乗り心地はかなりスパルタン。前後共にガツンガツンとかなり強い突き上げが腕とお尻に伝わってくる。スローピングだしサイズが小さいから? あ〜、弱った身体とショボい脚が原因ですか。そーですか(涙)。それにしても旧型ユーラス履かせた06ヴォーテックスの方がはるかに乗り心地がいいってのもなんだかなァ。嗚呼、お気楽通勤車を狙った目論みが崩れていく…。

FRAMEPanasonic FCT28
FORKCarbon(Al Column)
HEADSETChrisKing
SEAT POSTCampagnolo Chorus Ti(27.2mmφ)
STEMDeda Newton26
HANDLE BARDeda 215 Anatomic(420mm)
LEVER/SHIFTERCampagnolo '05 Chorus Ergopower Control
BRAKECampagnolo '99 Chorus
BOTTOM BRACKETCampagnolo Record(BSC)
CRANKCampagnolo '03 Chorus(170mm 52/39T)
FRONT DERAILLERURCampagnolo '02 Record
REAR DERAILLERURCampagnolo '05 Chorus
SPROCKETCampagnolo Chorus(13-29T)
CHAINCampagnolo Record Ultra Narrow
BOTTLE CAGEElete Inox
WHEELCampagnolo Record/Mavic Open Pro CD/DT 2.0-1.8
SADDLESelle Italia Flite Transam
PEDALcrankbrothers eggbeater 4Ti(Short)
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