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BIKE FRIDAY Pocket Rocket (2020/12〜)


長年通勤車として活躍してくれたオンロード仕様の元Gaap Lite-Sだったもの。一度フレームにクラックが入って修理しているし、硬めのサスで数万kmを走っているので、それなりに草臥れてきた。そろそろ実用車としては退役させて、本来の姿でもあるMTB遊び専用車にする予定
同じETRTO=451サイズでもポケロケはリムブレーキなのでホイールはGaap用をバラして組み直し。ハブは前がTNIエボライト、後ろがレコード
組み上がったてポジション確認したらステムライザーをカットしてもらい、その状態でまずは体重測定してみた
まだライトやボトルケージはついていないけれどペダル付きで8.46kg。標準仕様のポケロケとしてはそこそこ軽い?
お店の前で記念撮影。この1枚はおさえておかないとね
リアディレイラーはGaapで使っていたレコード。スプロケは今やロードでは使う人が少ない11-23T
クランクはウルトラトルクのコーラスで、PCD=135mmのノーマル。チェーンリングは標準的な52/39T
シフターは当初エスケープの’07ケンタウルとしたものの、やはり多段シフトアップできないのが不便でレバー以外を'01デイトナで組み直した
ファーストユーザーの特典でメインチューブ左側にはネームプレートがつく。オーダーフレームであることを自己満足できるポイント
通勤仕様装備をつけて早速実戦投入。走りの軽さはまさにロードレーサーに迫るほどだった
休日のお散歩ライドのお供も大抵はこのポケロケで

Gaapの次の通勤車

2012年8月にGaap Lite-Sを買ってからというもの、通勤はずっとこのGaapを使ってきたし、もちろんツーリングやらイベントやらレースやらにも使っているから、その稼働率の高さは過去も含め手持ちの自転車の中では随一。多分走行距離的には地球を1周するくらいは走ってるはずで、当然のことながら消耗もそれなりに激しい。

なにしろ一度はフレームにクラックが入って修理しているし、AMPのF3フォークも使い続けるならそろそろ本格的なメインテナンスが必要な時期がきている。いい加減、Gaapはバリバリの実用車としてではなく、趣味車的運用に切り替えるのが良さそうに思えてきた。

じゃあ後釜は? となると、選択がなかなか難しい。通勤でストレス無く使おうとしたら、ロードレーサー並みとは言わないまでも、ある程度は軽快に走ってくれないと辛い。そう考えると魅力的に見えてくるのが、Gaap繋がりでもあるクワハラファニーだ。でもファニーバイクはTTポジションで乗ってこそカッコいいという自己基準があるので、それだと通勤車としてはちと厳しいかも。また現実的なところではタイヤの選択とか大変そうだし、そもそもあれはブツが無い。レア度はGaap以上だもんなあ。

だからといって20インチで非折り畳みダイヤモンドフレームのいわゆるロード系小径車は、すでに一度ブルーノに乗ってしまっていることもあってかあまり惹かれない。このへんは理屈じゃなくて、ごくごく個人的な感覚の問題。小径ならば輪行の時にコンパクトになってほしいという気持ちもある。

そうなるとやはり真っ先に思いつくのは、バイクフライデーのポケットロケット、通称ポケロケだった。ポケロケは昔よく遊んでもらっていたNIFTYの自転車フォーラムの人達の中にも所有してる人がいて興味を持っていたし、クロモリのセミオーダーフレーム、折り畳みシートマストを備えた縦折りという基本スペックは、なかなかそそられるものがある。走りの良さで定評なのもGood。

最近はポケロケ以外にも、走りを前面に押し出した折畳み小径車がいくつか登場していて、例えば高性能小径車としては定番化しているタイレルFSXや、カーボンフレームで重量も折りたたみとは思えないほど軽いカラクルCOZなんてものもある。ただ自分の感覚としては、コンセプトにしてもスタイリングにしても、この2台はマジ度合いがちょっと強過ぎる気が。そのへんのバランスが良さそうなのはやっぱりポケロケかな、という感じがする。

ポケロケをいろいろリサーチ

ポケロケは、というかバイクフライデーの自転車は、基本的にセミオーダーで、アメリカはオレゴン州にあるグリーンギアサイクリング社に発注して作ってもらうことになる。もちろん普通は国内の代理店を通して発注することになるのだけれど、その代理店が日本に僅か数店舗しかない。またバイクフライデーは基本的にフレーム売をしていないようで、パーツに拘ると結構面倒なことになりそう。このへんがバイクフライデーに手を出すハードルを高くしている気がしないでもない。

ポケロケ自体はたまにオークションに出てくることもある。そして時にはフレーム単体が出品されるケースも見かけるから、タイミング良く出物が見つかれば、パーツ選びの点からも好都合と言えるかもしれない。けれど他人のオーダーで作られジオメトリーがよく分からない中古フレームとなると、それなりにギャンブル度合いが強いのも事実だ。

そんなことを考えながらさらにネットを彷徨っていると、昔は名前を耳にしなかった正規ディーラーのウェブページが引っ掛かった。アクセスしやすい東京23宮内だし、おまけに多少のストックフレームまで在庫しているとか。他のディーラーでは断られることもあるパーツ持ち込みについても、柔軟に対応してくれるというのも興味深い。早速情報収集の意味も込めて行ってみることにした。

向かったのは新宿から少し市ヶ谷の方へ向かったところにあるイークルというショップ。白い壁にバイクフライデーのロゴがさり気なく配されたおしゃれな印象の店構えだが、中に入ると非常にフレンドリーな対応で、ポケロケ検討中の話をすると「それじゃまずは乗ってみてください」といきなり試乗を勧められた。サドル高とリーチのデータを元に、フレームサイズの異なる試乗車のポジションを次々と自分に合わせてくれるので、ポケロケの乗り味チェックだけにとどまらず、フレームの仕様の違いまで体験させてもらうことができた。

で、いろいろ乗ってみると、やっぱりポケロケはいい。Gaapも乗っていて楽しいけれど、基本は小径MTBだから、進むことに極振りはしていない。一方ロードレーサーの走りを目指したオンロード小径車のポケロケは、無駄な動きが極力抑えられているし、打てば響くようなレスポンスがまさにロードバイク。小径車につきもののクセが無いわけじゃないものの、ある程度小径車を乗り慣れている自分からすれば、ほぼ気にならないレベルに収まっている。

正直、この時点でポケロケ購入の意思はほぼ確定。もしストックフレームの中にサイズと色の好みに合うものがあれば、速攻で「これください」と言うところだった。しかし残念ながらストックフレームの中には自分の感覚にピンと来る色のものが無く、結局はじっくりゆっくりとオーダーで購入することになった。まあ、オーダーフレームなんて今まで作ったことないから、これもいい機会。新型コロナ禍のせいで通常なら2〜3ヶ月程度の納得が伸びる可能性がある(というかほぼ確実に伸びる)ことも納得することにした。

オーダーならではの手続きを楽しむ

その後も希望のポジションを正確に再現するため、イークルにVortexに乗って行き採寸したり、さらに試乗車を乗り較べたり使いたいパーツを想定したりして細かい仕様を検討。最終的にオーダー内容をすべて決定したのは、フレームの制作日程の1ヶ月前だった。

ちなみにオーダー内容は、基本となるのがポケロケの標準モデル。軽量版のポケロケ・プロにしても価格はそう大きくは変わらないので、最初はそちらを想定していたのだけれど、試乗を重ねてみるとプロはリアフレームがモノステー化されているせいか剛性感は高いものの乗り味が明確に硬い。対する標準モデルはいかにもクロモリらしい優しい乗り心地で、自分的にはこちらの方が印象が良かった。

ただフロントフォークはプロの方が見た目がカッコ良い。そのへんをイークルで相談したところ、フロントフォークのみプロ仕様にも出来ますよということだったので、その組み合わせでお願いすることにした。後で嫁にそれを話したら「それじゃポケロケ・プだね」と言われてしまった。

メインフレームのサイズは、ステム長が80〜90mmで希望のリーチとなる540で、シートチューブは折り畳みマスト方式。引き抜き式ピラーにした方が軽くはなるそうだけれど、自分的にはポケロケといえばやっぱり折り畳みシートマストでしょう。コンパクトに輪行しても、シートポストの再調整無しで乗れるのは大きなメリットだと思う。またマストの長さも11インチと長めにしてもらったが、これはカンパのチタンピラーを使いたかったから。昔のシートピラーは短いので、このくらいマストを長くしないとサドル高が確保できない。

駆動/変速系のパーツはもちろんカンパを使うつもりで、手持ちのパーツとGaapのMTB化に伴って取り外したパーツ等をかき集めて1台分揃えた。ハンドルもペダルもGaapから取り外したものを使う。

ホイールについてはOLD=100/135mmでディスクブレーキ仕様のGaapのものでは流用できない。なので451のリムブレーキ用ホイールをほぼ新調した。フロントは20HのR390を1本買い足し、ハブはTNIのエボリューションライトでラジアル組み。リアはGaapで使っていた24HのR390を使いながらも、32Hのレコードハブを組み合わせ、DSが2クロス、NDSが1本跳びラジアルの2into1変則組みににしてみた。

色は一番の悩みどころ

じつは今回のポケロケのオーダーで最後まで悩んだのがフレームの色だった。最初は写真で見たサファイヤブルーキャンディという僅かに緑がかったメタリックブルーがキレイに思えて、オーダーするならコレだなと決めていた。ところがイークルでいろいろな実車やカラーサンプルを見ていると、同じキャンディカラーで深みのある青のレオブルーも捨てがたい気がするし、明るい水色のスカイブルースパークルもなかなかよく見えてくる。明るい色としてはカナリーイエローも見栄えがしそうだし、当初は候補として考えもしなかった、会社の名前にもなっているグリーンギアグリーンも、フェラーリのような真っ赤も意外や悪くない。

さらにはグレイシアという淡いグリーンが廃番となった後に新たに追加されたロビンズエッグという色が、これまた結魅力的だから困ってしまう。ロビンズエッグはティファニーブルーをややグレイシア寄りにしたような色で、言ってみれば最近のビアンキのチェレステに近い色。元々この系統の色は好きな色で、以前乗っていたモールトンTSRもこれに近いライムだったし、青Gaapの元色となっているダークシアンだって似たような色。かなり心が揺れ動いた。

でも最終的に決めたのは初志貫徹のサファイアブルー。決め手になったのはその艶感だった。キャンディカラーは色塗りの上からもう一度クリア系の塗装をしているらしく、表面のツヤツヤっぷりがとにかく美しい。レオブルーも同じキャンディカラーなのだけれど、自転車フレームのような細いパイプの塗装となると、サファイアブルーの方がよりツヤツヤ感が強調されているように思えたのが、決心の大きな理由となった。

ロゴステッカーの色も好みで選ぶことができる。どちらかといえば濃色系となるサファイアブルーに対し、敢えて目立たないように黒やブルーにするというのも有りだし、控えめなグレーを選ぶという手もある。これも悩みどころではあるのだけれど、今回はフレームカラーが一番引き立ちそうという理由から、素直に白にしておくことにした。

待ちに待った納車

色も含めてオーダー内容が確定してしまえば、あとは待つのみ。オーダーシートに書かれた納期は9月下旬〜10月中旬となっているから、予定通りならこの時点から2ヶ月程度でフレームが出来上がってくる計算だ。

とはいえ、今年は新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るっている。オレゴン州ユージーンにあるグリーンギアサイクリング社の工場も一時は操業停止。再開後も稼働状況は平常時の半分ほどらしい。おまけにすぐ脇では大規模な山火事が燃えてたり…。条件的にはいい要素がひとつも無い。まあ、年内に間に合えばいいなくらいの感覚で待つことにした。

すると当初の予定より遅れはしたものの、11月下旬になってオレゴンから出荷されたとの知らせが入った。じつはフレームそのものはもっと早く出来上がっていたのだけれど、一緒に箱詰めして送る予定の完成車のパーツ調達に問題が出ていたらしい。もちろんそれも新型コロナの影響。世界的に自転車パーツ(多分シマノ)の供給が遅れているようだ。

また発送されはしたものの、これだけ世間がとっ散らかっていると、荷物が成田を抜けるのにも時間がかかる恐れが出てくる。ただそちらについては杞憂だったようで、12月の頭にはフレームがイークルに到着し、最初の週末にはパーツの組みつけが完了して納車可能ということになった。いやー、待ち時間は長かったけれど、やっと待望のポケロケに乗れますよ!

納車当日、まずは組み上がったポケロケを軽く試乗してポジション周りに問題がないことを確認したら、一旦ステムを外してステムライザーのカットをしてもらう。その作業の間に、お店の試乗車での折り畳み(半分解)の説明/練習をこなし、さらにヘッドパーツ等の独特の機構を持つ部分の解説等をしてもらって、いよいよ納車だ。

この段階で、余分なものが付いていない状態での重量を計測してもらったところ8.46kg。クロモリの折り畳み自転車。しかも乗り心地を重視し敢えてプロではない標準仕様を選んだうえでのこの重量なら、まったく文句の無いレベルの数値と言っていい。たしか最初に買ったロードレーサーのコーラス組みビアンキ・ボロンがほぼ同じ重量だったはず。持ち上げてみても確かに軽い。

試乗した限りでは、乗り味もお店の試乗車で確認した時と同じくいい印象だったし、完全お任せだったパーツの組みつけも非常に丁寧に行なわれていて、当分は自分で手を入れ直す必要など全くなさそう。どこを見ても自分の期待に対してほぼパーフェクトといっていい。半年以上待った甲斐が有った。

とにかくやっとのことで、今後通勤にも使うことで一番走行距離が長くなるであろう新しい自転車が完成した。たっぷり楽しみながら乗ることにしましょう。ちなみにGaapの方は、MTB用フォークとフラットバー、ワイドレンジのスプロケットに組み替えて、オフロード遊び用に組み替え済み。こちらもポケロケとは違う場面で楽しめるだろうから、自転車生活がますます充実しそうだ。



FRAMEBIKE FRIDAY Pocket Rocket(540mm Folding Seatmast 11in.)
FORKPocket Rocket Pro
HEADSETCHRIS KING 1-1/8"(Ti)
SEAT POSTCampagnolo Chorus Titanium 27.2mm
HANDLE STEMDeda Zero100(80mm)
HANDLE BARDeda Zero100 RHM(o-o=420)
BAR TAPEFi'zi:k
BRAKECampagnolo Chorus D-type
BRAKE LEVER / SHIFTERCampagnolo Ergopower Centaur'07 Campagnolo Ergopower Daytona'02/Centaur'07 Mixed Campagnolo Record'07
CRANKCampagnolo Chorus(52/39T)
BOTTOM BRACKETCampagnolo Record(OBC)
FRONT DERAILLEURCampagnolo Chorus QS
REAR DERAILLEURCampagnolo Record
SPROCKETCampagnolo Record 11-23(10s)
CHAINCampagnolo Record 10s with CONEX Link
FRONT WHEELALEXRIMS R390(20"(451)/20H) / TNI Revolution Lite / SAPIM 2.0
REAR WHEELALEXRIMS R390(20"(451)/24H) / Campagnolo Record / SAPIM 2.0
TIRE / TUBEPanaracer MINITS Lite 20x7/8 / Panaracer R'Air
SADDLETIOGA Spyder Twintail 2
PEDALcrankbrothers eggbeater 4ti
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