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第17回ツール・ド・おきなわ (2005年11月12〜13日)


プロローグ

今年はレース、のはずが…

 去年(04年)初めてツール・ド・おきなわに参加し、本島一周サイクリングを走り終えた時、疲れた身体とは裏腹に心の奥ではひとつの闘志が沸き立ったものでした。それは「よしっ、来年はレースだ」という決意。本島一周は充分に走り応えがあるし、沖縄の自然を満喫しながらの300kmオーバーの道程は、本当に楽しいものでした。でも走り終えた後のセレモニーの中に身を置いてみると、ひしひしと感じるのが「ああ、このイベントのメインはレースなんだなー」という空気。やはり自分も“そちら側”に身を置いてみたくなります。
 また今年からは末席を汚すかたちとはいえ、一応なるしまフレンドのクラブ員としてクラブジャージを着て走ったりしているので、少しは頑張ってレースにチャレンジしてみるかなという気持ちにもなります。そこで今年のツール・ド・おきなわの目標は「市民レース80kmに出て完走」。これです。
 曲がりなりにもそういった目標があると、自転車に乗るにも張合いが出ます。実際、夏前あたりからは乗る時間を増やしました。競技“指向”者向けと言われるなるしまEeeランにも度々参加。また毎年参加している年2回のなるしまロングランや、今年初参加したツール・ド・のとでも、単に長距離を乗るだけじゃなく、登りは高めの負荷(当社比)をかけて走るなど、自分なりに多少の努力はしました。

腓腹筋断裂

右ふくらはぎは湿布を当てて包帯で締め上げてあっても、見た目で左の1.5倍ほどに腫れ上がっている
 ところが9月も終わろうかという時期になって、まさかの右腓腹筋断裂。いわゆるふくらはぎの肉離れをやってしまいました。医者の見立てでは全治1ヶ月。11月13日のツール・ド・おきなわにはギリギリ間に合うかもしれないとはいえ、1ヶ月間練習ができず、その後も要リハビリでは、たとえ参加してもレースになるはずもなし。絶望的です。
 しかしホテルや航空券の手配はしてしまったし、エントリーフィーをドブに捨てるのももったいない。なにより楽しみにしていた沖縄に行けなくなるのは非常に悲しいので、事務局に事情を話して、というか泣きを入れて、参加種目を本島一周サイクリングに変更してもらいました。事務局の方、無理を言って申し訳ありませんでした。
 ちなみに今年は匿名R恵さんも、市民レース女子50kmで初“おきなわ”するはずでした。ところが私がレース出場断念となったため、一緒に本島一周サイクリングにコンバート。まあ、初参加でいきなりレースというのは、心理的プレッシャーが結構大きかったそうで、とりあえず今回は二人でのんびりとサイクリングすることにしましょう。
 自転車は当初C40を持ち込むつもりでしたが、サイクリングに変更したため去年同様KG171で行くことにします。しかしここにちょっとした落とし穴が。それについては後ほど。

早くもメカトラ発生

 今回はそもそものスケジュールが、レース前日に観光サイクリングしようとしていたので、沖縄入りは11日でノープロブレム。朝早くに羽田へ行き、8時過ぎの便で那覇空港まで航空機輪行です。輪行装備は去年使ったエアキャップがそのまま残っていたので、ほぼ同様の手順でパッキング。匿名R恵さんの自転車も同様にしました。
今年もやって来た沖縄。いかにも南国らしい蒼い海と明るい色調の砂浜
 3時間弱の空の旅で那覇に着くと、そこは夏。11月に入って急激に寒くなった東京との落差は劇的です。もちろんそれを予想して出発時の装束は、下は短レーパンの上から裾の外せるパンツを履き、上は半袖ジャージにアームウォーマー&ウィンドストッパーという出で立ち。飛行機を降りる時点では、すでに半袖短パン姿に変身済みです。
 那覇からは今回は素直に高速バスに乗ります。去年は大きな荷物を背負いながら名護まで自走して死にそうになったので、その反省からの選択でした。でも後になって考えると、天気がバツグンに良かったのはこの日だけだったし、飛行機が早めの便だったので、荷物はホテルへ発送。輪行装備は輪行袋以外を空港のコインロッカーに預ける形にして、自走にした方が良かった気もします。このへんは来年の課題ということで。
リターンスプリングが折れたフロントブレーキ。以後4日間は髪止めゴムバンドを引っ掛けてスプリング代わりにしてしのいだ
 高速バスで名護バスターミナルに着いたら早速、自転車の組み立てです。ところがここで事件発生。輪行袋から出した私のKG171からポロッと何か落ちたなと思ってよく見ると、なんとフロントブレーキのリターンスプリング。根元で見事にポッキリ折れてしまってます。
 このままではシューがリムから離れてくれないので、下手に噛み込めば落車や前転につながりそう。しかし名護市内ですぐに修理ができるとは思えず、かといってこれだけのことでDNSする気にもなれません。
 で、ちょっと冷静に考えたら、ようはキャリパーのアームを開く方向に引っ張っておく何かがあればいいわけで、だったらゴムひもでいいじゃん。ということで、サドルバッグの中の荷物まとめに使っていた髪留め用ゴムをアームに引っ掛けてみると、意外や具合は悪くないようです。たださすがに1本じゃ切れた時が怖いので、コンビニでゴムを買い足し、2本掛けにして急場を凌ぐことにしました。

一泊目は趣のあるホテルで

古い集合住宅を思わせる佇まい。エレベーターがないので4階の部屋までは自転車を担いで階段で上る こちらは入口。見た目はナンだが対応はいいしロケーションも抜群
 とりあえず自転車がなんとかなったので、次は荷物をホテルに置かせてもらうことにします。去年はオープン直後であまり知られていなかったルートイン名護の予約が難なく取れたのですが、今回は前泊日が満室。インターネットを駆使してホテル探しをしたところ、ホテル名護キャッスルというところに部屋が見つかったので、初日はそこに泊まります。場所的には大会会場の名護市民会館から2〜300mという絶好のロケーションです。
 住所を頼りに多少迷走しながらも走り回っていると、程なくホテルを発見!! そこは刑事ドラマなら犯人の潜伏場所に似合いそうな、古い集合住宅のような建物でした。これが東京の新宿辺りとかだったら、とっとと予約をキャンセルして逃げ出したくなる感じですが、明るい陽光の降り注ぐ沖縄だと「おー、なかなか風情があっていいじゃん」ってな気になるから不思議です。
「夕日を見るんだ」というHisさんに誘われて眺めた東シナ海に沈む太陽 匿名R恵さんもケータイのカメラで夕日撮影中
 ロビーに入って行っても、気さくな感じのおにいちゃんが「もう部屋に入ってもらって大丈夫ですよー。自転車はこの新聞紙持ってって部屋に入れちゃってくださーい。部屋4階だけどエレベーター無くてごめんなさいねー」という明るい対応。そういや、昔の旅行って、こんな感じだったよなぁという気がします。建物、設備は古いのですが、印象は悪くありませんでした。
 とりあえず荷物を置いたら、お昼ご飯を食べるべく自転車で名護の市内をウロウロします。しかしなかなかコレといったお店が見つからず、そのうち匿名R恵さんのお腹の方が音を上げ、結局は商店街のモスバーガーで軽く補給。夜はニフティのHiSさんと合流して一緒にご飯を食べようと約束しています。
去年の記念品はボトルとサドルバッグだったが、今年はボトルのみ。私はステッカー2枚組が当たった
 夕方になってHiSさんから連絡が入り、ホテル近所で合流。受付/説明会の後だと閉まってしまうお店が多いらしいので、そのままHiSさんが前もって目星を付けておいた名護漁港の脇にある食堂へ突入です。3人揃って注文した刺身定食は、場所柄もあってかなかなか美味しく、さらに小さめの沖縄そばもついてくるので、内容的には大満足。コンビニ弁当で済ませた去年の前夜夕食とはえらい差です。
 食事の後は名護市民会館で受付を済ませ、ゼッケンやプログラム、記念品のボトルを貰います。何故か私とHiSさんはステッカープレゼントにも当たってて、ツール・ド・おきなわのロゴのステッカー2枚組も貰いました。説明会では、去年とは変わったコースの簡単な説明、今年は先頭のペースを抑えず勝手に行かせる基本方針としたこと等が説明されました。
 翌朝食べるものをコンビにで買い出してホテルへ戻ったら、宿泊場所へ運んでもらう荷物や翌日の装備の用意です。ちなみに今回は初日に、先日貰ったばかりのなるしまEeeランジャージを着る予定。用意が終わったら、朝が早いのでとっとと寝ます。おやすみなさい。


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